コーチ・コンサルタント・カウンセラー・セラピストなど、対人支援系の講座ビジネスで独立起業をしている皆さん。
これまで、順調に講師として仕事の幅を広げ収益を上げてきた方も多いと思いますが、最近の収益・集客はいかがですか?
2025年の市場の動きは、一体、どうしたことだ!?・・・と思った講師の方々もいるのではないでしょうか?
今回は、激変ともいえる2025年最新の講座ビジネスの顧客層の動向や見分け方、これからどの層に向けて力を入れていくべきか……などを解説します。
目次
2025年、講座ビジネスに起きた異変とは?

私も講座ビジネスをやっていますので、今年の市場については皆さんと同じく「激変」を感じています。長年多くの受講生さんを受け入れている私も、2025年に入ってからは、かつて経験したことのない様相を呈している……と言わざるを得ません。
正確にいうと、この動きは昨年後半あたりから起き始め、年末にかけてさらに加速していたので、私も春先からずっと部屋にこもって色々と調べていました。
AIは毎日最低でも6時間使用、多い時では夜中まで10時間以上かかって、いま講座ビジネスの市場がどんな動き方をしているか、調べまくりました。
また生きた情報も欲しかったので、人のコンサルも複数受けて、業界の裏事情も集めました。
さらにプロモーションのつくり方もかなり変わってきているので、こちらも100万以上をつぎ込んでその道のプロや若手の技術者にまでヒアリングし、実際にファネルも調べてみたんです。
こうして調べた結果、いったい講座ビジネス市場はどうなっていたのか…!?について、以下お伝えします。
講座ビジネス顧客の「3層構造」とは?
まず多くの方が感じているのは「とにかく、皆の反応がメチャメチャ悪い!」という点でしょう。
私だけでなく、億越えの起業家やインフルエンサーと話してもみな同様に感じています。
その理由として、これまでの顧客層の構成が変わってきていることが挙げられます。
具体的にいうと、こんな3層構造になっているんです。
- 情報ばかり追って行動しない「ジプシー層」
- 一般的なSNS集客をやってきた「ライト層」
- 流行りに左右されず自分軸で行動する「本格層」
上記3タイプの人が市場に存在しているのですが、ここ最近でその構成に次のような変化が起きています。
タイプ1:ジプシー層
ジプシー層というのは、居場所が定まらずあっちこっちに顔を出すタイプの人たちです。
「誰でもラクにできる!」という講座に飛びつくのが特徴です。
これまであれこれ投資した講座でもなかなか成果を出せずに「他にもっとラクに稼げる方法はないか」とさまよっていましたが、昨今、流行しているものといえば…そうです、ドッと「AI副業系」に流れています。
これまで一部の高額講座が「誰でもラクに稼げる!」と言っていたのが、実際はラクではなかったことに気付いたまでは良いのですが、やはりまた新たなファンタジーを求めて、AI副業にワッと飛びついたわけです。
それで成果を出せるかどうかは...言うまでもありませんね。
タイプ2:ライト層
ライト層はもともと一番ボリュームが大きい層ですが、この層はいま二極化しています。
1つは、ジプシー層と同じく「誰でもラクに稼げる方法」に流れる人たち、もう1つは反対にSNSがリーチしなくなってきたことから、もっと足元をしっかりしなきゃ!と、コンセプトや商品づくりなどの土台固めにシフトする動きです。
このような「分化」が起きた結果、ライト層に当てはまる人はだんだん減ってきています。発信しても以前より反応が薄い原因は、この辺にあるわけですね。
タイプ3:本格層
そして、最後に本格層ですが、この人たちは、AIが流行ろうが何だろうが、ひたすら成長に向けて頑張っています。
たとえAIを使ったとしても、安易にAIの生成した投稿文をそのまま発信したりせず、自分らしさを追求しています。
全体の中での人数は少ないですが、自分に合う講座に出会えば確実に成果を出していける人たちでもあります。
3タイプの分布はどう変わったのか

さて、皆さんの主力商品である高額講座ですが、そこに投資する人は残念ながら全体としては縮小傾向です。
これはジプシー層がAI副業や低額のコミュニティに流れていった分だけ、全体の市場が縮んだということですね。
ライト層は、二極化もそうですが、今までのやり方が通用しないことに戸惑い、右往左往しながら慎重になってきています。
本格層はマイペースでこういったトレンドにも影響されないのですが、そもそも少数派なので動向が見えづらいのです。
今、なにをやっても講座の受講生が集まらない、セミナーの申し込みがない…というのは、3層それぞれがこういう動き方をしているためなんですね。
そこへ来てさらに、
- 物価高で財布のひもが固くなっている
- AIで情報がネットに溢れ、もうこれ以上いろいろ情報を入れたくない
- 人間の講師に学ばなくても、AIで全部できる!と幻想を抱く人も多い
- 多くの講師が「ラクにカンタンに」と言いすぎて、ビジネス講座への信用が低下している
このような要因が複合的に重なり、何をやっても集まらない!売れない!という状況が訪れているんです。
講座ビジネスをしている人は今、どっちに進めばいい?

では、いま講座ビジネスをやっている人は今後どうしたら良いのでしょうか?
結論から言うと、程度の差こそあれ、フォーカスする層はただ1つ。
「本格層」にシフトした戦略を取るべきです。
もともと本格層狙いでやってきた人にとっては、厳しい市場でも堅調にクライアントを獲得できる可能性が高いのですが、ジプシー層向けの講座や講師はそもそも市場から撤退しているし、ボリュームのあるライト層狙いだった人にとって、この路線変更はかなり大変だと思います。
なにしろジプシー層やライト層なら「ラクにカンタンにできますよ」というトーンを出せば集客できていたのに、本格層はそれでは怪しいと思い振り向いてくれません。
分かりやすさを狙って薄~いコンテンツを出すと、すぐに力量を見透かされ、離脱されてしまいます。
また、一度ライト層向けのお手軽・煽り系発信パターンに慣れてしまうと、いくら頭で「この調子じゃ本格層には相手にされない」と考えても、身体に刷り込まれたクセはそう簡単には抜けないものです…。
その間隙を縫ってビジネスを再構築した人が、縮小する市場でも生き残っていくと私は推察しています。
私の周りでも、2025年に入ってから少なからぬ講師が路線変更したり、コンセプトを変えたり、なかには引退するなど、これまでとは様変わりしていますが、よく考えてみれば、オンラインで集客する講座ビジネスなんて、その歴史はせいぜい20年程度。
他のどこの業界も、長い年月の間には市場が頭打ちになったり、競争が激化したりと、様々な変化を経て今に至っています。
それが講座ビジネスにも今、起こっているということなのです。
まだまだAIの進化やインフレの先行きなど、講座ビジネスを取り巻く社会情勢がどうなるかはわかりませんが、もうこれまでのような「成長市場」は来ないので、それを前提に戦略を立てることが大事ですね。
対人支援のコンサル・コーチ・講師などを今後も続けていきたいのなら、厳しい市場でもやっていけるだけの真の実力をつけていきましょうね!
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