「独立・起業できたらいいな」と漠然と思っている人も、「こんなサービスをはじめたい」と、かなり具体的に考えている段階の人も、絶対に作っておくべき重要なもの…それが、私がいつも皆さんにお伝えしている「コンセプト」です。
コンセプトなしで起業するのは、料理に例えていうなら、何を作るか決めずにいきなり調理を始めるようなもの。
行き当たりばったりでは、素材の切り方が調理法に合っていなかったり、調味料がなかったり、何度も方向転換したり…結果、失敗作ができてしまったということにもなりかねません。
そうならないため、ここではまず、独立したい人・起業したい人がぜひ最初に考えておいてほしい「コンセプト」について、Q&A形式で解説。
10分で「コンセプトとは何か」が分かります!
目次
独立起業に必要な「コンセプト」とは何でしょうか?
「コンセプトが絶対に必要です」と言われても、漠然としていてよく分からない…そうですよね。
ズバリひとことで言います。
「コンセプトとは、まだ知られていないモノ、コト、ヒトについて、それが何で、誰に何をしてくれるのかが、パッと思い描けるフレーズ」のこと。
- この商品(サービス、人)は何?
- 誰に何をしてくれる?
が、パッと見てわかるフレーズ、それがあなたの「コンセプト」です。
このときの「パッと見てわかる」の基準は、20秒以内です。
実験で「人は最初の20秒で話の意味が分からないと急速に興味を失ってしまう」ことが分かっていますので、20秒以内でパッと通じることがとても大切。
では、良いコンセプトってどんなもの?
分かりやすさが非常に大切と言いましたが、もちろん、内容も同じくらい大切です。
起業=仕事ですから、それを見た人が「いいな」と思ってくれるもの、利用したくなるものでなければ、お金を払ってもらうことはできません。
では、人はどんなものを「いいな」と感じるのでしょうか?
それには次の二つが揃っているのが条件です。
- これなら望みを叶えてくれそう!と思える
- 今までになかった、新しい!と思える
「望みを叶えてくれそう」と思えるコンセプトとは
「望みを叶えるなんて、そんなすごいことできない」と思うかもしれませんが、実はこちらは意外と簡単。
なぜなら、人の望みは無限にあるように見えて、ほとんどは次のいくつかに収まるからです。
- お金が欲しい
- 頭がよくなりたい
- モテたい
- キャリアで成功したい
- 好奇心を満たしたい
- 人間関係を育みたい
- 健康や活力を得たい
- 自分と深くつながりたい
- 家族と仲良く暮らしたい
- 勝負に勝ちたい
スクールや習いごと、資格取得なら、人によって「頭がよくなりたい」「キャリアで成功したい」などに当てはまります。(もしかすると「モテたい」という目的かもしれませんが…)
マッサージやアロマなどは「健康や活力を得たい」、占いなら「家族と仲良く暮らしたい」という望みを持っている人が利用するでしょう。
あなたの得意なこと・好きなことで、お客さんに「上記の望みが叶えられそうだ」と感じてもらえれば、まずコンセプトの半分ができたということです。
「今までになかった」コンセプトとは
そして、もうひとつ重要なのが、「今までになかった、新しい」と思えるかどうか。
実はこちらの方が難易度は高いのです。
あなたが思いついたことを調べてみると、たいてい先行者がいるものです。
ですから、この「今までにないもの」という部分を全力で考えていく必要があるんです。
しかし逆にいうと、ここをしっかりと考えれば、あなたのコンセプトは必ず最高のものとなります!
そのコツや、具体的にどう考え決定していくか…は、このブログと、書籍『最強コンセプトで独立起業をラクラク軌道に乗せる方法』で詳しく解説していきます。
「今までになかった」はどうやって見つければいい?
ここまでで「新しさ」が必要とお伝えしました。
でも、あなたのビジネスを「新しい」と感じてもらうには、いったいどんな切り口で見せればいいのでしょうか?
1人で考えていてもなかなか思いつかないはず。
そこで、次の5つの問いを使ってみて下さい。
①難しいことをシンプルにできないか?
「専門的で分かりにくいな」「これだけ覚えればOK!という部分を誰かが教えてくれればいいのに」とみんなが思うような分野で、自分ならシンプルに分かりやすく説明できそうだと思うなら、それだけで魅力的なサービスになります。
お金や経済のこと、海外で流行しているがまだ日本語の本や情報サイトが充実していない趣味やスポーツなどに詳しければチャンスです。
②不便なものを便利にできないか?
パソコンや電子機器の使い方から部屋の整理収納まで、あなたの商品やサービスのおかげで何かが便利になった・使いやすくなった!と感じてもらえれば、今までになかったサービスとして喜ばれます。
③非生産的なことを生産的にできないか?
例えば、手作業で何時間もかかっていることを、あなたの得意分野で自動化したり1時間で終わるようにできるとすれば、とても大きな価値が提供できます。
家電商品でいうと、瞬く間に各家庭に普及した「自走式掃除マシーン」などがこれにあたります。
④もっと低リスクにできないか?
実在のサービスとして、個人事業主向けの事業リスク(損害賠償、納期遅延、病気の時の所得補償など)をカバーできる保険が登場し、評価されています。
⑤もっと楽しいイメージを出せないか?
有名な「うんこドリル」をはじめ、子ども向けの学習コンテンツは、退屈でつまらない反復練習を楽しく面白いものにアレンジする工夫があふれています。参考に見てみるのもいいですね。
⑥環境に優しくないものを環境に優しいものにできないか?
日本人が始めて広まった「パリの街のゴミ拾い」や、世界的にプラスチックの海洋汚染が問題になっているのを受け、おしゃれな「紙ストロー」の人気が高まるなどの現象も「新しい」と言えるでしょう。
コンセプトは「強み」をもとに決めよう
やりたいジャンルが定まっていない人はもちろん、ある程度固まっている人も、コンセプトを考える時には、いったんあなたのできることや得意なこと、やれること、やりたいこと…すべてを棚卸ししてみましょう。
そこから、あなたの「強み」を見つけ出し、それを100%発揮できるのがあなたにとっての正しいコンセプトです。
強みを見つける方法は今後の記事でも詳しく解説していきますが、まずは次のような点を意識して下さい。
強みを100%発揮できるコンセプトで仕事をしていくという信念を持つ
強みは、意外にも好きなジャンルや得意分野以外で見つかったり、辛い出来事がきっかけで見つかったりすることがあります。
流行しているからなんとなく…で方向性を選ぶのではなく、自分だけの強みを見つけるという信念を持ちましょう。
「やりたいこと」と「やれること」ではどっちが先?
仕事をするにあたって理想的なのは、「やりたいこと=やれること・得意なこと」の状態ですよね。
しかし、ほとんどの人は、いきなりその状態でスタートすることはないはず。
独立・起業時にどこからアイデアを考えるべきかといえば、私は「やれること」から入りましょうといつもお伝えしています。
その理由は、「やれること」=スキルがすでに身についているということ。お金をいただくからには、プロとしてやっていけるレベルでないといけないからです。
反対に、スキルが不十分な「やりたいこと」に対しては、人は応援はしてくれてもお金を払おうとは思いません。
自分では当たり前だと思っている「やれること」を洗い出し、自信を持って人に価値を提供する。
その過程で感じたり見つけたりした「やりたいこと」を、少しずつ「やれること」に溶け込ませていく…これがおすすめの優先順位です。
まとめ
今回は、独立起業のいちばん最初に考えておくべき「コンセプト」について、基本的な考え方を解説しました。
「コンセプト」とは何かをもう一度まとめると、
- まだ知られていないモノ・コト・ヒトについて、それが何で誰に何をしてくれるのか、20秒以内でパッと思い描けるフレーズ
- 「望みをかなえてくれそうだ」「今までになかった」と感じてもらえる内容
- あなたのやれることや強みを100%発揮して誰かを助けられる内容
…ということになります。
上記をふまえ、次はいよいよ実際にコンセプトづくりへ踏み出していきましょう!
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