コーチ・コンサルタント・カウンセラー・セラピストなど個人向けの対人支援ビジネスで独立起業している皆さん。
ビジネスの立ち上げ時期から少し時間が経つと「やっぱりこういう人たちをメインの対象にしたい」「今後はターゲットを変えていきたい」と感じることはありませんか?
とはいえ、ただ「あんな人達を顧客にしたい!」と思うだけではなかなか簡単に変えられるものではありません。
むやみに方向転換しようとして、既存クライアントを失ったうえ、新規クライアントも獲得できなかったら目も当てられませんよね。
そうならないためには、きちんと計画を立て、戦略に沿って進めていくことが大切です。
今回は、実際に売上を落とさずターゲット層変更に成功した例を参考にしながら、どのようなステップで進めればいいのかを紹介します。
ビジネスでもっとも重要な「ターゲティング」とは
個人起業家が新しくコンセプトを決めるときや商品サービスをつくるときには、必ず「どんな人たちの課題を解決したいのか」「どんな人たちに向けて売りたいのか」を思い浮かべます。
この時に思い浮かべる人たちがすなわち「ターゲット」です。
ターゲットが定まっていないと、誰に向けたビジネスなのかが伝わらず、けっきょく誰からも反応がない……ということにもなりかねません。
実際、私の知る個人起業家も「誰相手のビジネスなのか=ターゲティング」がしっかりできている人はどんどん売れていきます。
ターゲティングとは、
- その顧客がどういう人で
- その人達は何を悩んでいて
- なぜそういう人達が自分のところに来て
- どういう人たちは自分には来ないのか
……まで深く把握している!ということです。
ターゲットを変えるにしろ、変えないにしろ、ここを深く理解することがビジネスで最も肝心です。
もしターゲットを変えたいと思うなら、まずは「今あなたのところに来ている人」を深く理解するのが先決となります。
言い換えるなら、ビジネスの基本となる戦略は「今、起こっている事実」からスタートする、ということですね。
【事例】1年かけてクライアント層の変更に成功!
では、実際にあなたがクライアントのターゲット変更をしたいと思ったら、何から始めればいいのでしょうか?
意外と「どういう順番で何をすればいいのか分からない」という人は多いのではないかと思います。
そこで、私が以前にサポートしたクライアントの事例から、何をどう進めていったのかを解説していきます。ぜひご自身のビジネスに置き換えてシミュレーションしてみて下さい。
以前、シニア向けの健康教室をやっていたあるクライアントの例です。
この方は「もう少しターゲット層を変更して、40代をメインにしたい」と考えました。メニュー自体も40代向けのランニングメソッドに変え、発信内容も40代向けにシフトするなど戦略を立てて、結局1年かけてターゲット層の入れ替えに成功しました。
この方が素晴らしかったのは、いきなり40代にアプローチするのではなく、まずは当時のクライアントであるシニア層にフルマラソンを完走させる実績をつくったことです。
その後、40代向けに「60代からフルマラソン完走!」といったアプローチで自らのメソッドの魅力、特徴をアピールしていきました。
これには「シニアができるなら40代はもっとできる!」という強い説得力がありました。これを見た40代の人たちから問い合わせやセッションの参加が増え、最終的に顧客層を若返らせることに成功したんですね。
ターゲット変更の具体的な手順
もしあなたが「今の顧客とは別の顧客に変えたい!」と思うのであれば、
- まずは今の顧客層がなぜ自分を選ぶのか?を深く理解することです。
- 次に、新しく相手にしたい顧客層が自分を選んでくれる理由や強みがなにかないか考えてみましょう。
- 「これだ」というものが見つかったら、新たにやりたい層向けの小さな試みを、今うまくいっているターゲット向けにテストしてみます。
- その中で小さな成功事例が出たら、それを実績として新しい顧客層にアピールします。
- すると、そこに魅力を感じた人から反応があり、少しずつ顧客層が変わってきます。
- その変わり度合いを見ながら、ジワジワとターゲットを変更していきましょう。
このように進めると、現在のクライアントに継続してもらいながら、収益を落とさずに次のターゲットも得ることができます。
ビジネスの修正や改善というのは、すぐに出来る短期的なものと長期的なものがありますが、その中でもターゲットの変更はかなり大きな変更にあたり、今日明日でガラリと入れ替えられるものではなく、グラデーション状に少しずつ入れ替わっていくものです。
それを理解した上で、焦らず、一歩一歩実績を出しながら進めていくことが、売上を落とさずに顧客層を変更するコツ!ということです。
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